ZONOTONE 7NSP-GRANDIO 10
《ZONOTONE 7NSP-GRANDIO 10 》という極太の切り売りスピーカーケーブルを、オーディオ店で、なんとなく眺めて記憶しておりました。 実売価格で1m15000円くらいするので、片側5m必要な私のシステムでは手が出せないこともあり、縁のないケーブルだと思っていました。 ただ、TUNAMIの自作やEPIPHANY X3の改造を通して、導体のおもしろい切り売りで電源ケーブルを作ってみたいという欲求が高まっていたところに、 オークションにて、1m強の≪7NSP-GRANDIO 10≫が4000円ちょっとで落札できたので、電源ケーブルを作ってみました。 プラグとコネクターはオヤイデのP(C)-004。片道7本計14本の独立したケーブルを端子につなぐのが難しかったですが、なんとか接続して通電をチェック。 ちなみにこのケーブルは電源用としては販売されていないので、電源ケーブルに流用することによるトラブルは、すべて自己責任になります。
CDPには≪EPIPHANY X3改≫が定位置を確保していますから、このケーブルはアンプに使用中の≪TUNAMI+P(C)-004≫と定位置を争います。
さて、≪GRANDIO 10+P(C)-004≫をアンプに接続してみます。 ダイナミックレンジの広い音色。S/N比が高く、音量のコントラストも強く感じます。静かな時は囁くように、強打のときは前にでるように。 音像が広がります。各楽器の音の位置が見えてくる感じで、左右の音の分離が明確になり、ステレオ感が増します。 各楽器がそれぞれの位置で、それぞれの音色をニュアンス豊かに奏でているのが聴こえてくるのです。 分離感は増しましたが、ハッキリクッキリではなく、かえってそれぞれの音が自然に鳴っている感じです。 これは、ちょっと良いものができたかも、と自画自賛。様々なお気に入りなソースを聴いてみますが、どれも一皮むけた鮮度と表情を現します。 「L-509uの実力は≪TUNAMI+P(C)-004≫では、出しきれていなかったんだ。」と思わざるをえません。
≪TUNAMI+P(C)-004≫は、音のレンジは狭く、分離感も今ひとつだけれども、 スピード感と押し出しが良く、中域がグッと前に出てくる感じの特性なんだとあらためて認識。
ケーブルにしても、スピーカーにしても、まだまだ上をみればきりがなく、それなりに質の高い物量を投入すれば、 音はもっと純化していくのだろうと思いつつ、今は、コストパフォーマンスのよいケーブルができたことに満足したいと思います。
○ 余談 ○ 実は入手した1m強の 《 7NSP-GRANDIO 10 》 を電源ケーブルにする前に、左右の端を15cmくらいずつ切り落とし、 ジャンパーワイヤーを作ってみました。YラグはFURUTECHのFP-203。家にある203Gの使用が前提で作り、203Rを買い足したため、バラバラです。 さて、ハイとミッドレンジにAET SCR−SP、ウーファーにACROLINK 6NS1040Uをバイワイヤでつないでいる現状から、SCR一本にして このジャンパーをかましてみました。 う〜ん、いまいちです。まず音の広がりが狭くなり、中高域の解像度も下がり、高域のキラキラ感も減少。 音が中心に集まり、良く言えばまとまりがよくなったとは言えるかもしれませんが、鮮度と空間性が減少したのは、私の音の好みにあいません。 せっかく作ってみましたが、メインシステムでは使えません。居間のORAN4305に使えるか、今度試してみようと思います。
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